要点
- Shopifyはプロファイルとゾーン設計の自由度が高い。
- BASEは送料詳細設定 Appで国内・地域別・サイズ別を作り込みやすい。
- STORESは一律設定と詳細設定の使い分けが分かりやすい。
- どのカートでも梱包後サイズとテスト注文が最重要。
| 項目 | Shopify | BASE | STORES |
|---|---|---|---|
| 地域別送料 | 配送ゾーンで設計 | 送料詳細設定 Appで設定 | 送料詳細設定で設定 |
| 商品別送料 | 配送プロファイル | 対象商品設定 | 商品への送料紐づけ |
| 送料無料 | 条件付き料金 | 送料無料設定 | 全発送手段に一律適用 |
| 複数購入 | プロファイル合算に注意 | 加算/まとめ計算を設定 | 計算方法を事前確認 |
ショップ条件別の選び方
同じ送料機能でも、商品数・配送地域・運用担当者の数で向き不向きが変わります。月額費用だけでなく、送料ルールを誰が更新できるかまで見て判断します。
| 条件 | Shopify | BASE | STORES |
|---|---|---|---|
| 商品点数が少ない国内ショップ | 機能過多になりやすい | 送料詳細設定 Appで十分 | 一律設定から始めやすい |
| 地域別・商品別に細かく分けたい | 配送プロファイルとゾーンで対応しやすい | 対象商品とサイズ別送料で対応 | 商品紐づけと一括更新に注意 |
| 送料無料ラインを販促に使う | 商品別プロファイルで対象を分けやすい | 商品別設定とテスト注文が重要 | 全発送手段に効くため大型商品に注意 |
| 担当者が少なく月次見直しが難しい | 設計書がないと属人化しやすい | 設定台帳があれば運用しやすい | 最もシンプルに保ちやすい |
カート選定前に必ず測る10項目
公式機能の比較だけでは、実送料の赤字は見えません。売れ筋商品の実寸と粗利を先に測ると、送料設定の判断が具体化します。
売れ筋10商品の梱包後サイズ
商品寸法ではなく、外箱・緩衝材込みの3辺合計で記録する。
平均粗利と最低粗利
送料無料ラインを決める前に、送料を吸収できる商品とできない商品を分ける。
遠方発送比率
北海道・沖縄・離島の比率が高い場合は全国一律より地域別を優先する。
同梱でサイズが上がる組み合わせ
2点購入で60サイズから80サイズへ上がる商品は送料ルールを別管理する。
料金改定時の担当者
改定日に誰がどの管理画面を更新するかを決めてからカートを選ぶ。
比較時の判断式
カート選定は、機能数ではなく「赤字を防げる設定を保守できるか」で判断します。
- 売れ筋10商品の梱包後サイズと実送料を出す。
- 各商品の粗利から、送料と資材代を引いた残利益を出す。
- 送料無料ラインを入れた場合の赤字商品を洗い出す。
- そのルールをShopify、BASE、STORESで再現できるかを確認する。
Shopify Helpは配送プロファイル・配送ゾーン・注文金額別/重量別料金、BASEヘルプは商品別/地域別/サイズ別/重量別設定、STORES FAQは詳細設定と一律設定および送料無料の一律適用を公式仕様として案内しています。
比較の前提
送料機能は、単純に細かく設定できるほど良いわけではありません。商品点数が少なく、サイズ差も小さいショップなら一律送料が最も運用しやすいです。逆に、薄物、割れ物、大型商品、地域差の大きい商品を扱うなら、商品別・地域別・サイズ別の設定が必要になります。Shopify、BASE、STORESはいずれも送料を設定できますが、考え方が違います。Shopifyは配送プロファイルとゾーンを組み合わせる設計型、BASEは送料詳細設定 Appで項目を増やす拡張型、STORESは一律と詳細設定を切り替える運用型です。選ぶ前に、自分のショップで最も売れる商品の梱包後サイズ、平均注文点数、遠方発送比率を確認してください。
機能別の強み
Shopifyは、配送プロファイルで商品グループを分け、配送ゾーンで地域を分け、注文金額別・重量別・無料配送を組み合わせられる点が強みです。商品構成が増えても設計を保ちやすい反面、最初の設計を間違えると料金合算や対象外地域のトラブルが起きます。BASEは送料詳細設定 Appで、配送方法、地域別、サイズ別、個数別、重量別、対象商品を設定でき、日本の小規模ショップに必要な項目が分かりやすくまとまっています。STORESは、詳細設定と一律設定の使い分けがシンプルで、ショップの成長段階に合わせて移行しやすいです。ただし送料無料条件や個数・重量の扱いには仕様上の制限があるため、公式FAQを確認してから決めます。
複数購入と送料無料の違い
複数購入時の送料は、利益に直結します。Shopifyではプロファイルを分けた商品が同時購入された場合に料金が合算されることがあり、設計上の意図と違う請求になる場合があります。BASEは同じ配送方法で複数購入されたときの計算方法を設定でき、まとめて1点として計算する運用も可能です。STORESは送料計算方法を選べますが、個数や重さによる自動変更については仕様確認と代替運用が必要です。送料無料はどのカートでも強い販促ですが、全商品に効く条件ほど注意が必要です。薄物便185円の商品と、宅急便80サイズ850円の商品を同じラインで無料にすると、売れるほど利益が削られる商品が出ます。
ショップタイプ別の選び方
海外販売、複数倉庫、商品グループ別の配送条件、配送アプリ連携を前提にするならShopifyが向きます。日本国内の小規模ショップで、アプリを使いながら商品別・地域別・サイズ別を作りたいならBASEが扱いやすいです。まずはシンプルに始め、商品数が増えたら詳細設定へ移る運用ならSTORESが分かりやすいです。どのカートを選んでも、送料設定だけで配送品質は上がりません。商品ページに発送目安、追跡、補償、日時指定、同梱可否を書き、実際の梱包後サイズを管理する必要があります。送料チェッカーで本、服、化粧品、食器、PCなどの代表品を確認し、料金表ではなく実物ベースで設定してください。
移行時のチェックリスト
既存ショップから別カートへ移行する場合は、商品価格だけでなく送料設定も移植対象です。配送方法名、対象商品、地域別料金、送料無料条件、複数購入時の計算、配送不可地域、商品重量、梱包サイズを一覧にします。移行後はテスト注文で、単品、複数、遠方、送料無料、対象外地域を確認します。特に送料込み価格で販売していた商品を送料別へ変える場合、購入者の見え方が変わりCVRに影響します。逆に送料別から送料無料へ変える場合は、価格へ送料を乗せる商品と乗せない商品を分ける必要があります。カートの機能差だけで判断せず、実際に運用する人が月次で見直せる複雑さに抑えることが長続きする条件です。
実務でこのガイドを運用するために
比較で重要なのは、機能の多さではなく、ショップの運用者が毎月正しく見直せるかです。Shopifyは自由度が高いほど設計書が必要になり、BASEはApp設定の対象商品管理、STORESは一律適用される条件の影響範囲を見落としやすくなります。どのカートでも、配送会社の料金表だけを見て設定すると、資材代、同梱時のサイズアップ、遠方地域、破損対応のコストが抜けます。売れ筋10商品の梱包後サイズと平均粗利を先に測り、そのデータでカートの送料機能を評価すると、見た目の月額料金や管理画面の好みだけで選ぶより失敗が少なくなります。
カート選定の意思決定フレームワーク
Shopify / BASE / STORES の選定は「機能の多さ」より「自社の運用体制で正しく見直せるか」が決定要因です。Shopifyは自由度が高いため設計書(配送プロファイル一覧+変更履歴)が必須、BASEはApp設定の対象商品管理が肝、STORESは一律適用される無料条件の影響範囲が運用上の最大リスクです。売れ筋10商品の梱包後サイズと平均粗利を先に測定し、そのデータで各カートの送料機能を評価すると、見た目の月額料金や管理画面の好みだけで選んで失敗するケースを避けられます。
カート移行時の送料設定の引き継ぎ
カート移行(例: BASE→Shopify)時に最も忘れられやすいのが送料設定の再構築です。商品データのCSVエクスポートには配送ルールが含まれないため、移行先での送料無料ライン、配送プロファイル、地域別料金、同梱ルールはすべて手動で再設定する必要があります。移行前に現カートの送料設定を「商品×配送方法×地域」のマトリクス表で書き出し、移行後の管理画面で再現できているか1週間以内にテスト注文で確認するのが標準フローです。
よくある質問
送料機能が一番細かいのはどれですか?
設計自由度はShopifyが高く、BASEは送料詳細設定 Appで日本向けの項目を扱いやすく、STORESは一律と詳細設定の切り替えが分かりやすいです。
小規模ショップはどれが向きますか?
商品点数が少なく国内中心ならBASEまたはSTORESが始めやすいです。海外販売や複雑な配送条件があるならShopifyも候補です。
送料無料を入れるならどれが良いですか?
どのカートでも可能ですが、適用範囲と条件の仕様が異なります。大型商品を含むショップでは全商品適用に注意します。
送料設定だけで赤字は防げますか?
防げません。商品重量、梱包サイズ、複数購入、配送会社の実料金を合わせて管理する必要があります。
移行時に最初に確認することは?
既存ショップの配送方法、送料条件、送料無料ライン、実発送コスト、売れ筋商品の梱包後サイズを一覧化します。